百円の恋
2015年12月21日
今回は、『百円の恋』を紹介します。この映画は、松田龍平・翔太の父である松田優作の出身地・山口県で開催されている周南映画祭で、新設された脚本賞「松田優作賞」第1回グランプリを映画化したものです。彼にゆかりのある俳優たちが多数出演していることでも話題になり、公開後、評判は日に日に高まり、数多くの映画賞を受賞しています。
話は、実家に引きこもり自堕落な生活を送っていたヒロイン斎藤一子(さいとう いちこ)が、妹とケンカしたことをきっかけに家を飛び出すところから始まります。深夜のコンビニのバイトの帰り道、ボクシングジムの前を通りかかった一子は、そこで練習に打ち込む狩野の姿を見て恋に落ちます。しかし、そんな幸せな日々は長くは続かず、一子は自らもボクシングを始めることになる、というもの。一子は安藤サクラ、狩野は新井浩文が演じています。
見どころは何と言っても、冒頭に登場する緩みきったカラダから、過酷なトレーニングシーンを経て、ボクシングの試合で鍛え抜かれた肉体を披露する女優・安藤サクラの役者魂です。
そしてこの映画は、今年私が観た映画の中でナンバー1☆(^O^)だと思っていた矢先、嬉しいビッグなニュースを耳にしました。それは、映画の本場アメリカ、アカデミー賞の外国語映画賞の日本代表に決定!というものでした。実は、松田優作は1989年『ブラック・レイン』でハリウッド進出を果たし、日本での公開直後に癌で亡くなりました。彼の無念を思うと言葉もありません。だから「松田優作賞」という冠がついた『百円の恋』がこのような形でハリウッドに行けることを関係者や松田ファミリー、彼のファンは幸せに感じています(^_^)v