12人の優しい日本人

今回取り上げるのは、日本のコメディ映画『12人の優しい日本人』です。

ストーリーは、少し難しいかもしれませんが紹介します。ある事件の犯人を有罪か無罪か決めるために、12人の一般市民が会議室に集められます。話し合いの結果は「全員が同じ意見であること」が決まりである中、最初の決で12人全員が『無罪』に手を挙げます。これで話し合いは終了、解散となりかけたところ、一人が「話し合いがしたいんです」と言って意見を『有罪』へと変えてしまいます。こうなったら、『有罪』か『無罪』に全員がまとまらない限り、話し合いを終えることができません。まとまらない場合は、一般市民の中から選ばれた新たな12人に任せることもできるのですが、今回選ばれた自分達が責任を果たそう、と話し合いが続けられる、というお話です。

「有罪」と決める決定的な証拠が無いせいで、話し合いが始まってみると、意見があやふやな人・参加にやる気が無い人・強気な意見や多数の意見に流される人・頑固な人・など、いろいろな人が登場します。そして、議論するたび、有罪無罪の決をとるたび、各自の考えが二転三転します。タイトルにある「優しい」とは、「疑わしきは罰せず」という多くの日本人の考えによるものかもしれません。

現在アメリカとイギリスでは、このように、有罪か無罪かの判断は市民から選ばれた人だけで決めています。日本でも2009年に裁判員制度という名前で実施が始まりました。ただし、アメリカやイギリスと違うところは、法の専門家である裁判官と裁判員とが一緒に議論し、有罪か無罪かを決めるというところにあります。あなたが裁判員になる日が来るかもしれませんね(^^)

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