『北のカナリアたち』
今回は、主演の吉永小百合の116本目の出演作品、『北のカナリアたち』を紹介します。2012年11月3、4日の初日2日間で興行収入は1億8,039万1,800円、16万4,924人を動員し、映画観客動員ランキングで初登場第2位となりました。第36回日本アカデミー賞 では、12部門で優秀賞を受賞、うち3部門で最優秀賞を受賞するなど、その他の映画賞も多数獲得しています。
話は、東京の図書館で働いていた川島はるが、定年で仕事を離れるところから始まります。20年前、彼女は北海道の離島の分校で小学校の教師として、6人の生徒に合唱を指導しながら彼らと交流を深めていました。しかし、ある日、生徒たちと行ったバーベキューで悲しい事故が起き、はるは夫の行夫を失い、子供たちも心に深い傷を負ってしまい、それが原因で、彼女は島を離れてしまいます。そんな過去を持つ彼女のもとに、生徒の一人が事件を起こしたと知らせが入り、彼女は再び島を訪れるのですが・・・。
小学校の撮影では、元々あった校舎を使う案があったのですが、平屋の木造校舎というイメージに合う建物が見つからなかったので、利尻富士の見える候補地にセットを作ることになったそうです。このセットは撮影後も保存され、「北のカナリアパーク」として一般公開されました。また、子役のオーディションにあたっては、「天使の歌声を持つ」6人が約3100人の中から選ばれました。童謡「かなりや」の歌詞の中には、鳴くことを忘れてしまったカナリアが登場するのですが、20年前の出来事が原因で歌うことを止めた6人は、このカナリアになぞらえられています。
それにしても、当時67歳の吉永小百合が40代の教師役を演じているのですが、違和感がありません。今年は71歳になるそうですが、まだまだ活躍されるのでしょうね(^_-)