油断大敵

今回は、2003年に公開された『油断大敵』を紹介します。ベテラン刑事とプロの泥棒の知恵を絞った駆け引きが面白い映画です。

妻を亡くし、男手ひとつで8歳になる娘・美咲を育てている新人の刑事・関川仁は、ある日、偶然にも大泥棒の“ネコ”こと猫田定吉を逮捕します。しかし、ネコはのらりくらりと取り調べを交わすばかりで、どんなベテラン刑事でも彼に自供させることができません。ところが、仁の真面目なところを気に入った彼は、仁にあっさり自供を始め、刑事としての大切な心構えや一流の泥棒の手口、哲学を教えてくれました。それから10年の歳月が流れ、ネコの教えのお陰でベテラン刑事となった仁が、再びネコを逮捕する、というお話です。新人刑事の関川を役所広司、大泥棒の猫田を柄本明が演じています。

「油断大敵」の「油断」は、気をゆるめることを意味しています。だから「油断大敵」とは、油断は大失敗を招くから、どんなものよりも恐るべき敵として気をつけよ、という意味です。

以前、刑事に話しかけられたことがありますが、目がとても印象的だったのを覚えています。目の奥の方から、こちらを見抜くような視線が恐ろしく「この人の前では絶対ウソがつけない」と思いました。職業がその人の見かけや人格を作ることもあるのですね。

笑って泣けて元気になれる、人生応援ムービーというキャッチコピーのとおり、楽しめる映画です。追う者と追われる者同士、どこかで心を通じ合っている様子が、ルパンと銭形警部の関係に似ていて微笑ましかったです。『油断大敵』、おススメします(^^)

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