お子様に合った塾の選び方
塾の種類と選び方
集団指導塾 個別指導塾 自立学習指導塾 自立型個別指導塾
塾には様々な指導形態がありますが、大きく分けて「集団指導」「個別指導」「自立学習指導」、そして「自立型個別指導」があります。それぞれに長所と欠点があります。それを解説し、どんな生徒に向いているかをご説明します。
集団指導塾
最も多いのは集団指導塾です。学校と同じく、全生徒を一人の教師が指導する形態です。基本、講義が中心となり、様々な学力の生徒を一斉指導するため、予習中心の指導が行われます。復習中心にすると、成績上位の生徒にとって授業が無駄になるためです。学力別クラス編成が可能な大手塾はいいのですが、1学年1~2クラスの編成しかできない中小・個人塾では、ある程度のレベルに絞らないと指導効果を上げることが出来ません。高志塾本校では長く、集団指導を中心としてきましたが、その欠点をどうしても克服することが出来なかったのです。
ただ、ある程度の成績で性格も活発、他者と切磋琢磨して伸びるタイプの生徒には向いていると思います。ただ、中には講義ではなく演習を中心とした授業で、拘束時間の長い集団指導塾があります。その場合、上記のタイプの生徒には逆効果になってしまいます。また、集団指導塾の場合、教師との相性が悪くても、教師を変えてもらうことができません。入塾前に、担当教師との面談をし、その人柄等を確認することをお勧めします。
個別指導塾
ここ10年程、その数を伸ばしているのが個別指導塾です。フランチャイズで展開している塾の多くが個別指導です。講師1人に対して生徒1人~4人の指導体制で、解らないところを教えてくれるということが支持を得、急速に拡大してきました。しかし、ここに来て個別指導塾の欠点が明らかになってきました。
1つは担当する講師のほとんどが、大学生のアルバイト講師だということです。彼らに長期スパンのカリキュラム構築など、望むべくもありません。どうしても、その場しのぎの解説マシーンになってしまいます。また、個別指導塾の場合、どうしても授業料が高額になるため、英語と数学中心の受講になります。受講科目はいいとしても、他の科目の成績向上は望めません。特に高校受験の場合、英語と数学だけを傾斜配点することはありません。全体的な成績向上には向かない指導形態ということが言えるでしょう。
そして最大の難点は、生徒と講師の間に相互依存が生じることです。すぐ隣に講師がいるため、生徒は少し解らないと講師に投げ出してしまいます。本来、そこで考えたり工夫したりする時間が生徒の学力向上を促すのですが、アルバイトの大学生には難しいさじ加減です。また、大学生にとっても教える方が楽なので、すぐに教えてしまいます。こうした共依存が、生徒の依存心を膨らませる結果を招いてしまいます。言うまでもないことですが、依存心は学力向上の大敵です。
どうしても数学を伸ばしたいとか、進学塾のセカンドスクールとして利用するという場合は、個別指導塾が向いていると思います。また、1教科でいいから成績を伸ばして自信を付けさせたいという場合も、個別指導塾は有効でしょう。問題は講師の質です。大学生でも優秀で、生徒の良き先輩として引っ張ってくれる人はいますが、残念ながら全員がそうだとは言えません。しっかりと講師の質、性格を見極めて塾を選択してください。特に、塾長(教室長)が指導の全てを現場講師に丸投げしている塾は要注意です。
自立学習指導塾
近年、映像教材の発達や学習ソフトの進化によって登場したのが自立学習指導塾です。昔からワークやデータベース教材を使った自立学習指導塾は存在したのですが、それにはカリスマ的指導者の存在が不可欠でした。それがITやAIの進化によって、自動で生徒に合ったカリキュラムが構築され、提供されるようになると、そうした機器に頼って学習指導をする塾が登場するようになったのです。
一見合理的で費用も安価、いいことだらけの指導形態と思われたのですが、あまり世間には受け入れられていません。原因は明らかです。「自立学習」の名のもとに、教材提供は機器任せ、その日の学習内容や宿題は生徒任せの塾が多かったのです。もちろん、勉強は自立して行うのが理想ということに間違いはありません。しかし、大学受験を目前にしている高校生ならばいざ知らず、まだまだ未成熟な小学生・中学生に「自立して学習内容を考えろ」と言うのは無理があります。ある程度は指導者がレールを敷き、サポートをすることが必要です。
とは言え、目標がしっかりと据えられていて、全ての学習を自立して行える生徒にとっては、自立学習指導塾は安価に全科目を学べる指導形態でしょう。
自立型個別指導
こうした個別指導と自立学習指導の欠点を削り、良点を組み合わせて作られたのが、高志教育グループが採用している自立型個別指導です。
自立型個別指導とは、生徒1人ひとりに必要な学習カリキュラムを定期テスト毎に作成するところから始まります。ある程度長期に渡って、生徒の目標とする点数を克服するために、教科ごとの学習量、内容、レベルを提示します。家庭学習に関しても生徒と相談の上、無理のない週間学習計画票を作成し、通塾時だけでなく、「学校授業」「家庭学習」「塾指導」の効率的な勉強を目指すものです。目的地(成績向上・志望校合格)までのレールと列車は塾が用意し、運転だけは生徒が自立して行う…それが高志教育グループが考える自立型個別指導です。我々指導者はトレーナーとして生徒のそばに立ち、ブレーキやアクセルの踏み方を指南します。そのための生徒面談を月に1回(大学受験生は2回)、実施しています。
集団指導塾並みの受講料で、必要なところは個別指導塾並みの面倒見の良さで…そして最大の利点は、どんな指導形態よりも無理と無駄を省き、最大の学習効率が図れることです。現在、自立型個別指導に優る指導形態は存在しないと考えています。(具体的な指導法に関しては「高志教育グループの学習法」をご覧ください)