『0,5ミリ』

今回は、『0,5ミリ』を紹介します。公開は2014118日ですが、国内の数々の映画賞を受賞し、一年以上にわたって上映されました。

ストーリーは、介護ヘルパーの山岸サワ(安藤 サクラ)が、派遣先の家族からあるお願いを引き受けるところから始まります。しかしその当日、サワはある事件に巻き込まれ、家も金も仕事も全てを失ってしまい、人生の崖っぷちに立たされます。そんなサワが、訳ありの老人を見つけては介護を買って出る押しかけヘルパーとして生きていくことになるというお話。共演に柄本明、坂田利夫、草笛光子、津川雅彦です。

監督自身の介護体験から着想を得たこの映画ですが、題名の意味は「静電気が起こるくらい近い、人と人との距離感が0.5ミリ」という安藤桃子監督の言葉からきています。そして、興味深いのは映画の作られ方です。

監督・脚本は作者である安藤が担当し、主役には実妹の安藤サクラ、エグゼクティブプロデューサーは実父の奥田瑛二、フードスタイリストは実母の安藤和津が務めるといった、家族総出だというところです。さらに付け加えると、安藤サクラの夫である柄本佑(『あさが来た』、では宮崎あおいの夫役)やその母、角替和枝、父である柄本明、つまり、安藤家と柄本家、芸能一家の親戚一同が一丸となって作った映画だということです。

映画には様々な人が登場しますが、観ているとどの人にも注がれる監督の温かな眼差しを感じます。そして、迷惑なくらい他人の個人的な領域に踏み込んでいくサワが、介護をする人される人だけでなく、そこで生きている人たちの救世主になっていると思いました。

役者やスタッフも、監督一家の情熱に惚れ込んで手弁当で駆けつけたとか。愛情あふれる作り手による映画、観ている人の心を動かすのは、やはり人の思いです(^^)

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