坪木の【新】教育論⑦:「受験に強い生徒」を育てる、受験に強い塾になる

「受験に強い生徒」とは何だろう。受験に合格することだろうか。それなら志望校を1ランクも2ランクも下げ、手を抜いて合格した生徒も「受験に強い」と言えることになってしまう。ちまたに「志望校合格100%」を掲げる学習塾があるが、聞いた話では、入塾時に決めた第一志望校をのちに変更し(下げ)合格しても「志望校合格」と考えるようだ。この考えに私は違和感を持つ。

私が考える「受験に強い生徒」とは、「志望校に対して真摯に立ち向かい、最後まで諦めずに勉学に励む生徒」のことだ。

勉強に対して、受験に対してさえ頑張れない人が、なぜ人生の難関に立ち向かえるだろう。私は子どもたちに、そんな逃げ癖のついた大人になってほしくない。どんな困難に直面しても、真正面から挑戦する人になってほしい。そして、その力を子どものうちに身に付けさせたい。

努力は誰でもできると思われがちだが、それは違う。走力は「走る力」、歌唱力は「歌う力」であるように、努力とは「努める力」、平たく言えば「頑張る力」のことであり、能力の1つだ。そして能力である以上、鍛えれば誰でも向上させることができる。

子どもたちにとって努力=頑張る力を向上させる手段は、スポーツと芸術、そして勉学である。部活で苦しい練習をする、指先から血が滲んでもギターを弾く、志望校を目指して必死で勉強をする…そうした行為が子どもたちの頑張る力を養成する。子どもたちにとって勉強することは辛くつまらないことかもしれない。しかし、自らの目標に向かって諦めずに勉強を続けることは、彼らの努力=頑張る力を向上させる営みである。

受験は、その生きる力を向上させる営みの「きっかけ」に過ぎない。誤解を恐れずに言えば、全力で受験に立ち向かった者は(もちろん私は指導者として生徒の合格を願っているが)、その合否に関わらず勝利者と言える。その過程で得た頑張る力は、必ず血となり肉となり、生きる力となるからである。

当塾は「受験に強い塾」を標榜する。それは単に合格実績を誇るだけの塾ではない。塾長、講師、事務長…全てのスタッフが志望校を目指す生徒に対し、最後まで諦めずに最善の指導と情熱を傾ける塾のことだ。

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